オトクな土地は存在しない！安い土地には理由がある。

不動産のポータルサイトや新聞の折込チラシを見ていると、相場よりも安い土地が掲載されていることがあります。しかし、これらの土地は、安いなりの理由があることが多いです。人気のある土地は高く、人気のない土地は安くなってしまいます。この経済原則はどこでも通じるものであり、相場よりも安い土地が発生する要因があります。

まず、土地自体が魅力的でない場合があります。例えば、交通の便が悪かったり、周辺環境が不便だったりすると、その土地の価値は下がってしまいます。また、建物が老朽化していたり、土地自体に問題がある場合も、価値が下がってしまいます。

しかし、安い土地でも、考え方によっては掘り出し物に化ける可能性があるのです。たとえば、土地自体は魅力的でなくても、将来的に周辺環境が整備されることで価値が上がる可能性があります。また、建物が老朽化している土地でも、リノベーションや建て替えによって、新しい価値を生み出すことができます。

安い土地を探している人は、まずは土地自体に問題がないか、周辺環境や将来的な開発計画などを調べることが大切です。また、建物が老朽化している場合は、リノベーションや建て替えによって、新しい価値を生み出すことができます。安い土地でも、考え方によっては掘り出し物に変わることができるのです。

相場よりも安い土地が存在する理由は何でしょうか？

その土地に何らかの要因があって、価格を下げざるを得ないからです。

その要因には、土地の形状や、道路との関係、法令上の制限などが挙げられます。たとえば、形状が不規則であったり、道路から離れている場合は、利便性が低くなるために相場よりも低い価格になることがあります。また、建築制限や地盤の不安定などの問題がある場合も、価格が下がることがあります。

相場よりも安い土地を購入する場合は、その土地に何らかの問題がないか、よく調べてから判断することが大切です。

旗竿地

旗竿地とは、道路や通路に接続されたL字型の敷地のことです。建築基準法によると、幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接続していない場合、建物を建てることはできません。これは「接道義務」と呼ばれます。法律の要件を満たすためには、幅2メートル以上の通路部分を作り、道路に接続する必要があります。この形状は、上から見ると旗をポールに掲げたような形に見えるため、「旗竿地」と呼ばれています。旗竿地は、土地の利用に関する制限があるため、注意が必要です。

旗竿地が安い土地となる理由

このような旗竿地は、土地の有効利用において効率がよくないと言えます。ポールの部分にあたる路地状部分は狭く、建物を建築することが難しいため、単なる通路や駐車場にすることがほとんどです。また、旗竿地に住宅を建てる場合、道路から奥まった場所になるため、南側に建物があると日当たりが悪くなることがあります。周りが家に囲まれている場合もあり、圧迫感があることも不利な点の一つです。このような理由から、旗竿地は安価な土地とされています。しかし、このような土地でも適切な利用方法を見出すことで、より効率的な利用が可能となるかもしれません。

旗竿地だけど安くならない場合も

旗竿地においても、例外的に安くならない場合があります。例えば、敷地が広く、路地状の部分の幅も広い場合などです。路地状の部分が自動車を駐車した場合でも人が通れる程度の幅があると、生活しやすさが向上します。敷地が広い場合は、隣地からの圧迫感も少なくなります。しかしながら、これらのメリットがある場合でも必ずしも安くなるとは限りません。

道路負担がある

道路負担とは、建物や土地の所有者が、一定の敷地を道路として提供することを意味します。このため、敷地の一部が道路として使用されるため、所有者はその部分を自由に使用することができません。また、道路負担がある場合、建物を建てる際に、面積に参入することができないため、実質的に土地を利用することができません。このような状況があるため、道路負担のある土地は、価格が安くなる傾向があります。道路負担は、道路が狭い場合に特に発生することが多いため、注意が必要です。

土地の形が悪い

計画的に整備された戸建て住宅は、一般的に長方形の敷地に建てられます。正方形や長方形の敷地は、利用面積が広くて使いやすい形状です。一方、不規則な形状の土地は建築が難しく、安価な土地の場合、形状が不利なものが多いです。例えば、間口が狭く奥行きが長い土地は、有効活用が難しくなります。三角形や細長い土地も同様です。したがって、住宅を建てる前に、土地の形状を慎重に検討することが重要です。

傾斜地

傾斜地に家を建てる場合、土地を平らにする必要があります。そのため、斜面を切り崩したり、土を盛ったり、擁壁工事をしたりする必要がありますが、これらはコストがかかるものです。しかし、傾斜地の土地は人気がないため、造成工事費を安く抑えないと売れにくくなります。また、傾斜や段差の方角も重要です。例えば、北向きのひな壇になっている土地は、南側の土地が高いため日当たりが悪く、冬場は日が早く陰ってしまい寒く感じます。また、洗濯物を外に干しても北向きの斜面やひな壇だと乾きにくくなるので注意が必要です。これらの点を考慮し、傾斜地に家を建てる際には、十分な計画と工夫が必要です。

道路より低い土地

土地の価格は、その土地がどのような環境にあるかによって左右されます。中でも、道路との関係は非常に大きな要素となります。例えば、道路よりも高い位置にある土地は、方位によっては人気がある傾向にあります。なぜなら、そこからは人の視線が届きにくく、また水も道路側へ流れていくため、より快適な生活ができるからです。

一方で、道路よりも低い土地は人気が低く、価格も下がります。その理由としては、雨水が敷地に流れ込んでくることや、道路を通る人の視線が気になることが挙げられます。特に、自分たちの生活を上から見られるのはストレスが溜まります。また、駐車場も問題となります。敷地に自動車を乗り入れるには、駐車スペース以外に車路が必要となる場合があり、あるいは、道路と同じ高さまで駐車スペースをかさ上げする必要があるためです。これらのデメリットから、道路より低い土地は価格が安くなる傾向が見られます。

つまり、土地の価格には環境要素が大きく関わっているため、購入を検討する際には注意が必要です。道路より高い位置にある土地は快適に暮らせる反面、価格も高くなる傾向にあります。一方、道路より低い位置にある土地は価格が安くなる傾向にありますが、その分、生活に不便が生じる可能性があることを理解しておく必要があります。

再建築不可物件

再建築ができない物件が存在することをご存知でしょうか。代表的な例としては、違法に建築された建物が挙げられます。過去には法律が厳格に運用されていなかったため、法律に反する建物が建てられてしまったケースもあります。そのため、再建築ができない物件として残り続けているのです。しかし、現在は法律がより厳格に運用されており、違法建築は問題視されます。建物を建てる場合には、必ず法律を遵守することが求められます。

接道義務違反

先程説明したように、建物を建てるには、4ｍ以上の道路に2ｍ以上接面している土地が必要です。しかし、この条件を満たさない土地に建物が建てられていることがあるのです。このような土地では、建物を建てることができないため、建物が建設できる土地よりも価格が安くなる傾向があります。建物を建てることができない土地のため、価格が下がってしまうため、相当安くしなければ、土地の売却が困難となることがあります。

市街化調整区域の物件

市街化調整区域内にある建物も、注意が必要です。市街化調整区域とは、基本的に市街化を進めない区域のことを指します。市内でも家がまばらで農地が多い地域は、市街化調整区域に指定される可能性があります。市街化調整区域では、原則として開発許可がないと建物を建築することができません。

また、同じ場所でも許可される用途とされない用途があり、開発許可にそぐわない用途の建物は再建築できません。市街化調整区域は、市街地である市街化区域よりも土地が安くなる傾向がありますが、建物を建てることが難しいという要因があるためです。これらのことを踏まえて、建物を購入・建築する際には、地域の指定や開発許可について確認する必要があります。

相続などで期限内に売却しないといけない土地

土地に問題がなくても、所有者の都合で安くなっている土地が存在することがあります。

その代表的なものには、相続で期限内に売却しなければならない土地や、会社所有で決算期までに売却しなければならない土地があります。このような場合、現金化する期限が決まっているため、相場よりも安い価格で売り出されることがあります。

しかし、こうした急ぎの売り出し案件は市場に出回ることは少なく、不動産業者同士で売買されたり、お得意さんに売られたりすることが多いです。ただし、アンテナを高くして情報を集めていれば、こうした情報を得ることができます。このようなお得な情報を活用して、自分にとって最適な土地を見つけることができるでしょう。

安い土地を上手に活用するには

安い土地には、建物を建てる際に障害やデメリットがあるため価格が下げられていることがわかりました。しかし、工夫次第で上手に活用できる土地もあるのです。

たとえば、再建築不可物件はセットバックや隣接地を購入することで建設可能になる場合があります。土地の形状が悪い場合にも、設計者の腕次第で建物配置や建物設計で形の悪さをカバーできます。旗竿地はプライバシーを守りやすいメリットがあり、使いにくいように見える土地でも、創意工夫と設計力で住みよい土地に変身できる可能性があります。安い土地を上手に活用することで、住みやすい家を手に入れることができるのです。